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「好き」に、全力で。aliin(オーリン)・大西さんインタビュー

南砺・福光の商店街に生まれた、モノづくりとまちづくりの交差点。カフェ&アトリエ「aliin(オーリン)」大西央利子

カフェ&アトリエ「aliin(オーリン)」の外観
福光の商店街に、自分の全力を注いだ場所をつくった。

「オーリン」という名前の由来を聞くと、大西央利子さんはすこし嬉しそうに話しはじめた。

ひとつ目は、ももクロのあーりんが好きで、中学生のころから家族や友達にそう呼ばれていたこと。もうひとつは、”ALL IN”——全力を尽くす、という意味だ。

大西さん:

最初は『ALL(オール)』にしようと思ってたんです。みんなが集まる場所とか、自分の好きなこと全部が表現できる場所みたいな。でもなんか、すごい他人軸なネーミングになってしまうなと思って。もっと自分軸にしたいと思った時に、‘ALL IN’って繋げたら‘オーリン’になるじゃん!って

ネーミングのセンスは、自分でも認めている。

商店街に、ドンと構えた理由

カフェ&アトリエ「aliin(オーリン)」の内装・雰囲気
手をかけながら、少しずつつくりあげてきた場所。

富山県南砺市福光の商店街に、「aliin」はある。カフェ、アトリエ、ワークショップスペース——3つの顔を持つその場所は、央利子さんが手をかけながら少しずつつくりあげてきた店だ。SNSには工事の過程が記録されている。手作り感がいい、と言われることが、彼女はとても好きだ。

きっかけは、一言だった。自宅の一部を改装してやろうと考えていた時期に、ギャラリーを持つ知人からこう言われたのだ。「央利子ちゃんのやりたいことって、そんなちっちゃいことなの?」と。

その問いが、刺さった。

大西さん:

自分のやりたいことって本当は何かなって、いっぱい深掘って見つめ直した時に、私はモノづくりに全ベットするというよりかは、まちづくりにもすごく興味があって。地域の人がいつでもフラッと集まれる場所、モノづくりの営みからまちづくりを、っていう風に思って。それだったら2〜3人集まるスペースじゃちっちゃい。じゃあ商店街に、ってことで、ドンと持ちました

作家の手が、ここにある

一点ものの器とお盆
砺波・富山の作家との打ち合わせを重ねて生まれた、一点もの。

店のなかには、こだわりが積み重なっている。コーヒーカップは、富山のギャラリー「Sisu(シス)」を通じて出会った作家・サヨさんの器。お盆は砺波市の木工作家・ハットリさんに依頼した一点もので、「お皿とカップの位置が決まっているなら、サイズも合わせて作るよ」と親身につくってくれたものだ。ガラスの種類まで一緒に選んだ、という。

大西さん:

このお店の中心は、もう本当に『モノづくり』にある、って感じです

使っている器そのものが、作家の仕事だ。コーヒーを飲みながら、モノづくりの営みを感じてほしい——央利子さんのカフェは、そういう場所になっている。

「お守り」になるアクセサリー

央利子さんのハンドメイド作品
花言葉は「繊細」。自分を愛してあげるためのお守り。

アトリエには、ハンドメイド作家でもある央利子さんの作品が並ぶ。メインに使うのは「レースフラワー」という花。その花言葉は、『繊細』。

大西さん:

私自身も、ちょっと繊細な部分があって。人の顔を伺いすぎてしまって、疲れてしまうとか。適応障害になった経験があって、働くのが怖い時期もあったんです

それがずっとマイナスだと思っていた。でも接客をしていると、人の目線や表情のわずかな変化から「あ、こっちの色の方が好きかな」と感じ取れる自分に気づいた。繊細さが、強みになっていた。

大西さん:

自分の繊細さって、誰かにとってはすごく強みになるよね、っていうことを感じてほしくて。アクセサリーのコンセプトは、自分を愛してあげるためのお守り、です

一言で言うと何ですか、と聞いたら、少し笑ってから「お守り」と答えた。

チャレンジを認められる場所に

カフェ&アトリエ「aliin(オーリン)」のアトリエスペース
手芸クラブ、ベビーマッサージ、表情筋レッスン。好きを持つ人が集まる。

アトリエのスペースは、央利子さん以外の人にも開かれている。手芸クラブ、ベビーマッサージ、笑顔をつくる表情筋レッスン——彼女がいいなと思った出店者や活動者が、この場所を使っている。

大西さん:

私が何か始めたいと思った時に、大きいお金がかかるとか、サポートもなしに1から全部自分でやらなきゃいけないって、結構ストレスで。どうしたらいいの?みたいな、分からないことがたくさんあったので

そして、もうひとつの理由がある。

大西さん:

この町って、チャレンジしようと思った時に、結構否定的な言葉をかけられることが自分の中で結構あって。『そんなことしてもなんもならんちゃ』みたいな。そういうのも認められる場所であったらいいなと思って。何かしてみたいと思った人を、この町が『やってみらいいよ!あそこ使ってみたら?』って言える、そういう場所でありたいんです

モノづくりは、まちづくりだ

モノづくりと、まちづくりは似ている——と央利子さんは言う。無いものを外から買ってくるのではなく、自分でつくってみようとするマインド。壊れてもすぐ捨てるのではなく、直して使い続けようとする姿勢。誰かが守ってきたものに、目を向けること。

大西さん:

そのマインドが、そのまままちづくりだと思っていて。ここでモノづくりを体験して、自分で使って感じてもらうところから、この町ってやっぱりいい町だよね、って目を向けてくれる人が増えてくれたら。私のお店ができたことは、消滅しないためのすごーくちっちゃいきっかけだとは思うんですけど、そういうちっちゃいきっかけがいろんなところでできることによって、活性化していくんじゃないかなって思ったりします

福光は、央利子さんが生まれ育った場所だ。福光高校に通い、大きな都市でやった方が儲かるとは分かっていても、ここで店を開くことを選んだ。

大西さん:

この町が大好きなので

それだけで、十分な理由だった。

インタビューに答えるaliin(オーリン)の大西央利子さん
「ここに来た時に、自分のやりたいことに想像が膨らむような場所であってほしい」

「ここに来た時に、私もこういうこと好きやったなとか、こういうことやってみようかなって、自分のやりたいことに想像が膨らむような場所であってほしい」

好きに、全力で生きていく。それを体現することは、口で言うほど簡単ではないと知っている。否定的な言葉に負けそうになることもある。それでも彼女は、この商店街でドンと構えて、今日も店を開けている。

allin(オーリン)

基本情報

住所 富山県南砺市福光6837-1
アクセス

福光駅から徒歩約8分(660m)

営業時間

11:00〜16:00

営業日

月・火・土・日

定休日

水・木・金

ご予約

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駐車場

有(向かいの神明駐車場に3台、周辺無料駐車場あり)

その他の事業・活動

ハンドメイド作品販売

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